日常生活
今から9年前、保護犬のミニチュアシュナイザーの「ふうちゃん」がやってきました。
繁殖犬放棄です。50年近く犬を飼っていますが、ふうちゃんは初めての保護犬でした。
ふうちゃんは、人が自分に話しかけていることが理解できないようでした。そして、敷居程度の段差もまたげない、ほとんど歩けない、道路の認識がない。なにもかもわからない状態でした。かなり肥満しており、血液検査をしてもらったら、コレステロール値が非常に高かったのを覚えています。
それから毎日少しずつ家の中で歩き、抱っこして散歩をし、規則正しい生活をして、食事は良いと言われるものを食べさせました。おおらかな性格も幸いし徐々に私たちとの生活に慣れてきました。
ふうちゃんを通し、環境が心身に影響を与えることを目の当たりにしました。
規則正しい時間通りの生活、食事、心地よい寝床。安心・安全な毎日がずっと続く生活。血液検査の結果もよくなり、体重も減り活発に動き、走り、ジャンプし、表情が豊かになりました。
一番大切なことは日々の普通の生活にある。
その生活を心を込めて大切に、ていねいに送ること。人にも提供することだと思います。